エミネムのヒット曲群、“Lose Yourselfなどの印税を受け取る権利が一般販売へ
2017.10.04 13:35
エミネムの大ヒット曲“Lose Yourself”や“My Name Is”などを含む楽曲群の著作権印税の一部が証券化され、一般に販売されることが明らかになった。
Eminem - Lose Yourself
これはメジャー・デビュー前からエミネムと活動してきたプロデュース・デュオのFunky Bass Team(FBT、もとはBass Brothersとして知られる)が、エミネムの楽曲について所有している将来的な著作権収入の一部を証券化して売却するというものだ。
「Rolling Stone」によると、この売却は印税を受け取る権利の売買を取り扱うRoyalty Exchange社が今回新たに設立したRoyalty Flowを通して行われるという。
Eminem - Without Me
Funky Bass Teamはまだ無名だったエミネムの才能を見出し、その後のメジャー契約のきっかけとなったエミネムの『Slim Shady EP』(1997)に参加、その後も長くエミネムとのコラボレーションを続けることになった。
今回対象となるのはそのFunky Bass Teamが1999年から2013年まで関わったエミネムとの楽曲群で、これらの楽曲について将来的に発生する著作権印税のFunky Bass Team分の受取権を売り出すというもの。今回の商品がアメリカの証券取引委員会の認可を受けた時点で、権利を150口に配分し、一口につき最低価格2250ドル(約25万4千円)で売りに出されるということだ。
Eminem - The Real Slim Shady
なお、Funky Bass Team側は業界内で著作権の譲渡も一時は考えたというが、今回の形だと印税を手放すだけで著作権や権利の管理権は保持できるので今回の措置に決めたと語っている。
また、Royalty Exchangeの代表、マシュー・スミスは次のように語っている。
「たとえば、アップル社の株式を持っているようなことと同じなんだよ。エミネムのカタログで収入を得る可能性があるだけでなくて、エミネムの曲を耳にした時、『知ってる? この曲って俺のもんなんだぜ』って自慢する権利も得るわけだから」
なお、Royalty Exchange社ではこれまでもウィズ・カリファやアリアナ・グランデらの楽曲の印税を同様の投資商品として販売したことで知られている。