数々のアーティストの中でもaikoほどステージからオーディエンスと濃厚に繊細に熱量高く、そしてダイレクトにコミュニケーションする人はいない。
そしてそれはデビューから20年間、全く変わっていない。
最新アルバム『湿った夏の始まり』は、大きな時代の変わり目において音楽やミュージシャンの立ち位置が変わっていく中で、たくさんの人々が歌の中に人間の温もりを変わらずに求めているということにaikoが正面から応えているのが攻撃的に感じられるアルバム。
だから変わらないaikoのアルバムであると同時に、今こそaikoの歌がたくさんの人に届くべきだと感じられる新鮮なアルバムだ。
ライブでは、それがより鮮烈に感じられた。
変わらないaikoのライブであると同時に、aikoがステージに立ってオーディエンスに人間の温もりを感じさせてくれることの大きさをこれでもかというくらいに感じた。

今日はサッカーがあるけれど渋谷のスクランブル交差点でパイタッチしないようにと注意喚起していたけれど（笑）、冗談抜きで、自分はひとりじゃないと感じられるような、人の心の深く温かいところに音楽によって触れられるということをaikoは証明していた。

いつもなら会場の前の写真を載せるところだが、今日は渋谷のスクランブル交差点の写真です。（古河晋）