ポリスからソロまで、音楽キャリアにおいて発表してきた代表曲の数々を2019年の視点でセルフ・カバーした『マイ・ソングス』を5月にリリースしたスティング。
『ロッキング・オン』7月号では、ニューヨークで行った、同作品についてスティングへ訊いたインタビューの模様を掲載している。
長いキャリアを通して膨大な楽曲を生み出してきたスティングだが、今作がベスト・オブ・ベストな選曲となったのは何か理由があったのだろうか?
えっと、ランダムに選んだけど、でも、結果的に、ほとんど有名な曲ばかりになった。曲によって少し差はあるかもしれないけど、ほとんど“グレイテスト・ヒッツ”と言えるような楽曲が揃った。
(中略)今回は、曲の方から訴えかけてきたという感じで、自然に有名なものばかりが集まったんだ。それに、新しいバージョンでレコーディングした場合、よく知られている曲で作った方が、より多くの人達がオリジナルとどれだけ違うのかにすぐ気付いてくれるんじゃないかとも思った。
また、まったく違った年齢で、当時リリースした楽曲に取り組むというのはどのような気持ちなのだろうか。スティングは以下のように答えた。
まず25歳の僕に比べたら、今はより洗練された音楽の知識があると思う(笑)。ただ、25歳の時の方が、本能はより鋭利だったと思う。本能だけはね。これはうまくいく、と思える本能。今となっては、より知識があるだけに、本能はより鈍くなってしまった。
でも、判断能力の質という意味では、今の方が優れていると思う(笑)。だから特に困難ということはなくて、さっきも言ったように、目的は、明らかに時代を語ってしまうサウンドを更新することで、しかもシリアスに考えすぎないで楽しんで、速くレコーディングしてみようというものだったんだ。
さらに、曲の解釈やサウンドはもちろんだが、今作で最も変わったのは「自分の声」だという。「サウンドによってはオリジナルを残した部分もあったけど、ボーカルはオリジナルを残さずすべてレコーディングし直したんだ」と、現在の自分の声と今作との繋がりについても語っていた。
インタビューではその他、“Roxanne”や“Englishman in New York”といった名曲に新たな命を吹き込んだ、その過程についても語られている。
『ロッキング・オン』7月号にて、今もなお音楽を心から楽しむスティングの姿を確かめてほしい。
スティングのインタビュー記事は現在発売中の『ロッキング・オン』7月号に掲載中です。
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