Mrs. GREEN APPLEは史上最もコンセプチュアルなツアー「The ROOM」で何を伝えたのか?

Mrs. GREEN APPLEは史上最もコンセプチュアルなツアー「The ROOM」で何を伝えたのか?
6月28日、神奈川・よこすか芸術劇場から始まり、台風の影響で延期となった9月17日の大阪・フェスティバルホールで終幕したMrs. GREEN APPLEの「The ROOM TOUR」。2階立ての家のようなセットで、まるで演劇のようにライブが進む、ミセス史上最大のコンセプチュアルなツアーであった。1曲目の“Hug”から、未発表曲もありつつ、既発曲のアレンジは大胆にガラッと変えられていた。MCはほぼ無し。朝を迎え(“In the Morning”)、直後に日が昇り(“どこかで日は昇る”)、やがて大森元貴(Vo・G)がベッドで就寝し、その夢の中で曲が演奏されているように見せる流れもあった。
ミセスは、ツアーごとに明確なテーマを設け、そのハードルを突破することで、高速で進化するような歩みを続けてきた。ここ数年で言うと、遊園地のようなセットの中で、ダンサーを携えて鮮やかに踊る大森の姿もあった『ENSEMBLE』のツアーがあり、その約2ヶ月後には、暗い照明で演出は最小限、ソリッドなロックバンドとしての姿を際立たせたライブハウスツアー「ゼンジン未到とプロテスト~回帰編~」があった。かねてから、「Mrs. GREEN APPLEってこういうバンドってわかられたくない。どんどん裏切っていきたい」とメンバーは公言しているが、それこそが「停滞」とは無縁の、ミセスのエンタメ道なのだ。すごい速さでアップデートされていく世界のエンターテインメントと同様に、以前の某かの路線をそのまま踏襲するようなことは無く、どんどん自らを刷新し、表現の幅を広げる。そのクレバーさが、「The ROOM TOUR」では強く証明されていた。(小松香里)
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