【JAPAN最新号】BABYMETAL、「METAL RESISTANCE最終章」にして史上最大の闘い=「10 BABYMETAL BUDOKAN」を観た!

現在発売中の『ROCKIN'ON JAPAN』4月号にBABYMETAL「10 BABYMETAL BUDOKAN」のライブレポートを掲載!

「METAL RESISTANCE最終章」にして史上最大の闘い=「10 BABYMETAL BUDOKAN」を観た!

文=高橋智樹 撮影=Taku Fujii


日本武道館のアリーナ狭しとそびえ立つ巨大なステージ。目の前で幾度となく噴き上がる炎や火花の熱気と競い合うかのような、BABYMETALのひときわエモーショナルなパフォーマンス。そして、神バンドの激烈なる轟音に応えて、オーディエンスの紅蓮の魂が描き出すメタルの絶景――。コロナ禍によって生活も価値観も一変した2020年を経て、この日のBABYMETALが体現していたのは他でもない、アーティストと観客が全感覚を研ぎ澄ませて音楽と空間を共有する「ライブアクトの無限の可能性」そのものだった。

結成から昨年で10周年を迎え「METAL RESISTANCE最終章」を打ち出したBABYMETALが「史上最大の闘い」として発表した新たなアクションは、日本武道館を舞台に、計10公演に及ぶ単独公演「10 BABYMETAL BUDOKAN」を開催することだった。

昨年3月1日のロシア公演を最後に、新型コロナウイルスの感染拡大によって、「METAL GALAXY WORLD TOUR」のアジア(3、4月)&ヨーロッパ(6月)のツアーはいずれも中止を余儀なくされた。ソーシャルディスタンスが新たなスタンダードとなり、2020年は世界中で軒並み「ライブ」という歓喜の場が奪われることとなった。ここ日本においても、昨年末の感染再拡大と二度目の緊急事態宣言により、ライブ開催自体が中止・延期されるケースも少なくない。そんな中、BABYMETALは10公演にわたって有観客ライブに挑むことを選んだ。同一会場でのワンマンライブ最多公演としての「史上最大の闘い」であることはもちろんのこと、国境を超えてダイナミックな歓喜の嵐をリアルに喚起してきたBABYMETALにとって、メタルの理想を今の困難な現実と共存させることは、あまりに必然的なトライアルでもあったと言える。(以下、本誌記事に続く)

(『ROCKIN'ON JAPAN』2021年4月号より抜粋)



『ROCKIN'ON JAPAN』2021年4月号