アントニー、大野一雄に捧げた「日本公演、夢だった」

2月11日と12日に東京・赤坂の草月会館で「アントニー・アンド・ザ・オーノズ」として公演を行ったアントニー。この日本公演の初日にウェブサイトStereogumに宛てて書いたメールの中で、アントニーは日本でライブを行うのが夢だったと語っている。

アントニー・アンド・ザ・ジョンソンズの最新アルバム『ザ・クライング・ライト』のジャケットに写真が使用されている舞踏家・大野一雄の映像や、彼の息子の大野慶人による舞踏とのコラボレーション・パフォーマンスが披露された今回の日本公演。アントニーはこの日、次のように自身の思いを綴っていた。

「私たちは東京に来て大野一雄舞踏研究所とコラボレーションをしないかという招待を受けた……今回は自分にとって日本での初めてのコンサートで、本当に夢のようだ」

「昨日、東京を出てすぐのところにある大野一雄舞踏研究所を訪ねた。私たちは一雄に会った。彼は意識はあるものの肉体的には静止した状態で、ベッドの中で目を閉じていた。それから大野慶人と彼の家族、そして生徒の数人と一緒に食事を取った……家の中は信じられないような明るい光に満ち、一雄の部屋の窓からは桜の木々の彼方に富士山を臨むことができた」

アントニーは続けて前日のリハーサルについて触れ、この共演が彼にとってどれだけ特別なものだったかを語っている。

「私が『クライング・ライト』からのいくつかの曲を歌う間に、慶人が踊ることになっている。昨日草月会館で練習をしたんだ。ショウの最後では私がエルヴィスの曲(“好きにならずにいられない”)を歌い、慶人は一雄の人形を持って踊る。それはまるで一雄が本当に私たちの目の前にいるかのようだった。全く魅了されてしまったよ……もう2日も泣き通しなんだ! それは特別な瞬間というものの1つだった。それは間違いなく『クライング・ライト』プロジェクトのクライマックスであり、慶賀すべき瞬間だった」

アントニーはこの公演をCDやDVDとして発表する気はないそうだが、秋にはニュー・アルバム『スワンライツ(Swanlights)』をリリースする予定だという。現在、Stereogumでは日本滞在中に撮影された写真も公開中(下記「関連サイト」参照)。

アントニーと大野慶人のほか、アントニー・アンド・ザ・ジョンソンズのバイオリニスト兼ギタリストであるロブ・ムースや前衛作曲家のウィリアム・バシンスキー、ダンサーのジョアンナ・コンスタンティンが出演した日本公演の模様については、当サイトの「ライブレポート」をご覧ください(http://ro69.jp/live/detail/31011)。
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