2月にデイヴィー・ジョーンズが他界して、これまで折に触れて行われてきながらももう実現不可能かと思えたザ・モンキーズ再結成ツアーがここにきて突如実現の機運を見せている。
それというのも、1997年のヨーロッパ・ツアー以外では70年の脱退以来一切バンドに関わってこなかったギターとヴォーカルのマイク・ネスミスが突如復帰することが決定したからだ。ベースのピーター・トークもデイヴィーの死に際してデイヴィー抜きではモンキーズを続けていけるかどうかもうわからないと語っていたほどだが、『ローリング・ストーン』誌がマイクに取材をしたところ、ツアーを今年の11月にも行うつもりだとマイクは明らかにしたとか。
ここにきてどういう心境の変化があったのかという問いに、デイヴィーの死に際して内々の葬儀でピーターとドラムとヴォーカルのミッキー・ドレンズと再開する機会に恵まれ、それをきっかけにまた交流が生まれたとマイクは説明している。「旧友や昔の知り合いとの再会というのは大きな刺激や楽しみともなるものだし、ぼくの場合にはインスピレーションにさえなるんだよ」。
ライヴの内容に関してはバンドが初めて一体化したと思える1967年のサード『ヘッドクォーターズ~灰色の影』を軸にしていきたいとマイクは語っているが、もちろん、ファンが期待しているモンキーズのヒット・ナンバーもすべて含めていくつもりだと説明している。
そのほか、ソロ・アルバムや自伝の出版も予定しているマイクはここにきての活動意欲について次のように応えている。「これはぼくにとっては終わりの始まりなのかなとここでは感じているんだよ。あるいは正確に言えば、チャーチルがかつて言ったように、始まりの終わりを迎えているんだね。今がその時なんだ」