デイヴ・グロールはザ・ホワイト・ストライプスのメグ・ホワイトのドラムを絶賛していることが明らかになっている。
メグのドラム・スタイルはその極端にシンプルなスタイルゆえに時に謗りを受けることもあるが、デイヴは史上最高のドラマーのひとりとして、キース・ムーンやジョン・ボーナムなどといった個性的なドラマーの部類のひとりだとしている。
デイヴはそもそも『ローリング・ストーン』誌の取材で自身のドキュメンタリー映画『Sound City』や現代におけるデジタルとアナログのせめぎ合いについて語っているが、そこでデイヴは技量的には最高とは言えなくても素晴らしい音楽を作り出してきたドラマーの演奏を聴くのが大好きだと語っている。
「たとえば、ジョン・ボーナムを聴けば、あのフィーリングは正確じゃないのはわかるけど、でも、それは伝説的でさえあるフィーリングなんだよ。キース・ムーンはまるで火が点いているような演奏をするし、キースはワイルドなドラマーだったんだ。キースのドラムはとっちらかって、なんかにうなされてるような、強迫的なものでさえあるけど、でも、そもそもザ・フーがそういうもんだからね。あるいはステュワート・コープランドはスペースシャトル並みにテンポが加速しちゃうところもあったけど、ザ・ポリスがまたそういうもんだったわけだからさ」
「今時じゃキッズにとって大好きなドラマーを見つけるのは大変なんだろうなって思うね。それは完璧なパフォーマンスのためにミュージシャンから個性の多くが失われてしまってるからで、本当にさびしいよね。だから、メグ・ホワイトみたいなドラムを聴くと俺は本当に嬉しいし、俺には史上最高のドラマーのひとりだよ。あんな風にドラムを叩くやつは他にはいないからね。あるいはザ・ブラック・キーズのやつ(パトリック・カーニー)とかさ、あいつの叩いてるところを観てると、頭おかしいのかってくらいすごいからね。それとヴァンパイア・ウィークエンドのやつ(クリス・トムソン)とかさ。たとえば、こういう連中がね、バークリー音楽院に入ろうとしたところで技術的な基準に達していないってことで門前払いになるだけだよ。でも、こういう連中の作ってきた音楽が世界を変えてきたんだ」
なお、デイヴは先頃、ポール・マッカートニーと行ったレコーディングやフー・ファイターズの新作の準備が進んでいることも明らかにしている。メグ・ホワイトはザ・ホワイト・ストライプスの解散以降、主だった音楽活動は行っていない。
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