自身のプロレス団体、レジスタンス・プロを2011年に設立したザ・スマッシング・パンプキンズのビリー・コーガンだが、音楽サイトのスピナーにプロレスに賭ける思いや自分が投影するものを語っている。
プロレスの最大の魅力はなにかという問いにビリーは次のように語っている。
「善玉と悪役に関わってくるあらゆるニュアンスだよね。プロレスには『悪役は必ず自分が正しいと信じてなければならない』という鉄則があって、ロディ・パイパーみたいな悪役がなんかめちゃくちゃなことをおっ始めちゃう時っていうのは、実はそういうプロレスのモラルに忠実にやってるっていうことなんだよ。特に偉大な悪役っていうのは、スターではないからファンに持ち上げられていないんだけど、その一方でスターとしての素質は充分持っているようなタイプの連中が多いから、悪役に徹することを自分の中で正当化できているんだよ。そこがぼくにとってのプロレスのマジックなんだな」
そうした悪役と自分との関係をどう見ているのかという問いには次のように説明している。
「ぼくの場合には、それが自分の役どころなのかなって思うことが多いから、これまでも結構、悪役を引き受けてきたところはあるよね。ぼくはたぶん、世界レヴェルの才能なり資質なりを授かっていながらも、たまたまタイミングがいいところに出くわしてうまいこと成功しただけの奴って思われてる節が多いんだよ。だから、自分が過小評価されてるなと思うことは多いし、頭に来るから、それでたまにロディ・パイパー的に暴れたくなったりしちゃうんだけどね。だから、ぼくが悪役を引き受けるのは人の関心を惹くためで、さらに重要なのは、実はぼくはその場にふさわしい人間なんだとみんなにわからせようとしてるってことなんだね」
さらに自身のプロレス哲学をこう解説する。
「プロレスにはね、長い間真面目にやっていると、自分が悪役としてどれだけ悪辣なことをやり尽くしてきたかとファンもみんな知っているから、やがてファンから見上げられるようになっていくという伝統があるんだよ。ぼくにもちょっとそういうところがあって、いい意味でも悪い意味でも、ぼくの頭のおかしなところをみんなただほめてくれるようになってきてるんだ。ただ、みんなにはそういう出来事のひとつひとつをきちんとした文脈で消化するだけの洗練は持ち合わせていないし、ぼくもわざわざそれをひもといてみんなに語るつもりはないってことなんだな」
なお、ビリーは自身のレジスタンス・プロの宣伝も兼ねて、家具メーカーのウォルター・E・スミス社のテレビCMにレスラーたちと出演している。
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