イギリスとアイルランドでリリースされた年度最優秀作品に表彰されるマーキュリー・プライズのノミネート作品が9月11日に発表され、ジェイムス・ブレイクがファーストに引き続き『オーヴァーグロウン』で候補入りを果たしている。今回ノミネートされた心境についてジェイムスは「ギグワイズ」との動画インタヴューで語っているが、いつノミネートを知ったのか、次のように説明している。
「知ったのはイギリスに帰ってきてヒースロー空港で列に並んでた時だったんだ。すごく驚いたというか……すぐにはピンとこなかったんだよ、このノミネート入りの意味とか、これが二度目のノミネート入りだってことについて話をするまではね。二度目のノミネート入りの実感とか、そういう話をしているうちにだんだんと……っていう感じだね。人から、アルバム2枚で2回のノミネート入りとはすごい、おめでとうなどと声をかけてもらったし。それから、やっぱり嬉しいなって実感が湧いて来たよ」
また、マーキュリー賞にノミネートされると、アーティストはたいていその後さらなる飛躍を見せるものだが、今度の候補入りの後にはどれだけステップアップできると思うかという問いには「うーん、だから次のレヴェルにまでっていうことだよね。仮定の話としてね。それがどのレヴェルなのかはよくわからないんだけど……第1レヴェル?」と答えている。さらに来年の今はどこで何をしているかという問いには次のように答えている。
「自宅のマンションにいられればいいけど……お茶でも飲みながらね。あんまりいろんなことからストレスを受けずに、いろんな音楽を聴くことができて、外に繰り出しては音楽を味わって、それで……次回作を形にし始めていくことができてたらいいよね」
なお、今回の候補にはアークティック・モンキーズ、デヴィッド・ボウイ、ディスクロージャー、フォールズ、ジェイク・バグ、ジョン・ホプキンス、ローラ・マーリング、ローラ・ムヴーラ、ルディメンタル、サヴェージズ、ヴィレッジャーズが他に挙がっているが、個人的には誰を推したいかという問いには次のように答えている。
「もしデヴィッド・ボウイに賞を獲ったら、文句は出ないよね。今回の候補にデヴィッドと一緒に入ったことをすごく嬉しく思うし、今度のアルバムは大好きだし、ヴィデオもすごく気に入っているからね。あと、アーティストとしての息の長さもぼくにはすごく重要なことだし、音楽をいつまでも新しく作り直していい音楽を最後まで作り続けていくことはできるんだと示していることをたくさんの人たちも気に入ってるし、それがぼくの野心でもあるから。しかも、少しも終わりに近い感じはしないからね。まだまだ限りなくアルバムがデヴィッドの中には溜まってるような感じもするから、それをぜひ見届けていきたいよ。それとローラ(・マーリング)も受賞したらぼくとしてはすごく祝福したいと思うな」
また、候補に挙がらなかった作品で注目されてほしい作品についてジェイムスは次のように語っている。
「そうだな、マウント・キンビーの作品がしっかり評価されてほしいと思うな(『コールド・スプリング・フォルト・レス・ユース』)。今のエレクトロニック・ミュージックをよく体現する作品だし、なにがやれるのかということも示している作品だからね。しかも、単なる作品としても、とても美しくてエモーショナルなレコードで、歌も最高だし。プロデューサーから歌い手へという転身を見事に果たしている作品だよ」
ジェイムスの動画インタヴューはこちらから→
http://www.gigwise.com/videos/84131/james-blake-im-thrilled-to-be-up-against-david-bowie