たとえば、優れた一本の映画や一席の落語に触れた時に、「ああ、人間ってこんなにも悲しくて愚かな生きものなんだ」と、その救われなさに深く感じ入り、しかし、そんな重く沈み込むような実感が、なんとも温かく優…
“カメレオン”以来4ヶ月半ぶりとなるKing Gnuの新曲“雨燦々”が7月15日、配信リリースされた。常田大希をはじめメンバーとも親交の深い綾野剛が主演を務めるTBS系ドラマ『オールドルーキー』の主題歌である。す…
今この瞬間を存分に謳歌しながらもどこか満たされず、欠けたピースを求めてひたすらに疾走する。そんなハングリー精神がスリリングであり、人懐っこくもあるロックバンドだ。2020年夏に結成、2021年夏に初ライブ、…
通算11作目のシングルにして、1年4ヶ月ぶりという久方ぶりのCDリリース。先行して配信された“ちらばれ!サマーピーポー”は、「夏が嫌いというより夏に浮かれている連中が嫌い。坊主憎けりゃ袈裟まで憎いで結局全…
1月配信の“ステレオジュブナイル”以来のシングル曲“風、花”は、ゆーまお作曲によるTVアニメ『ダンス・ダンス・ダンスール』エンディングテーマ曲。「キック4つ打ち&ハイハット裏拍」というダンスビートのフォ…
え、『KTEP』? 前作にあたる『KTEP3』がリリースされたのは2012年、当然まだインディーズで活動していた時代だ。でも、移籍→『DON’T STOP THE MUSIC』→『ACTION!』という文脈の中で考えると、今これをやる理由…
10-FEET結成25周年を迎える節目にリリースされる、「6-feat」シリーズ第3弾。シリーズとしては、実に8年ぶりとなる。これまでは、その名前の通り6組のアーティストを迎えるコラボレーションアルバムだったが、今作…
2020年に出た1stアルバム『HELP EVER HURT NEVER』の時に僕は「藤井 風の音楽は、余裕を持てずに他者への敬意や想像力を失い、嫉妬やマウンティングや悪意の拡散をお互いに無意識にぶつけ合っては疲れ果てている私…
速くて激しくてコンパクトで、シンプルで歌メロがはっきりしていて、言葉が明確に耳に入ってくる、ニッポン型のパンクロック。ザ・ブルーハーツの登場以来、なのでもう35年以上、その時代その時代における、そうい…
30周年のメモリアルイヤーだった2020年を経て、昨年は新たなマスターピース『SKA=ALMIGHTY』を3月に、さらに11月にもミニアルバムをリリースしたスカパラだが、その怒涛の勢いがいまだ収まっていないことを示す3曲…
「小説を音楽にするユニット」として誕生したYOASOBI。デビュー曲“夜に駆ける”以降の革命は周知の通りだが、島本理生、辻村深月、宮部みゆき、森絵都という直木賞作家4人とのコラボ企画がスタート。「はじめて〇…
東京事変がNHK『みんなのうた』に書き下ろした“ふつうとは”。浮遊するようにゆったりしたテンポには、鮮烈な問いかけにも思えるタイトルとは裏腹な心地好さがある。また、ささやかでムーディなトラックからは、…
『NHK紅白歌合戦』初出場の衝撃で2021年を締めくくったまふまふ。そこから止まることなく、2022年第1弾となる新曲“二千五百万分の一”がさっそく届いた。社会人バドミントンの世界を舞台にしたオリジナルアニメ『…
ドラマから劇場版2作を経て、劇場版第3弾『英雄編』で、『コンフィデンスマンJP』×Official髭男dism4度目のタッグが実現した。『ロマンス編』で珠玉の名バラード“Pretender”を、『プリンセス編』で壮大な人生賛…
優れたポップソングが抱く魔法のひとつに、時代性や地域性を意識させる固有名詞や言葉遣いが使われる歌ほど、時代や地域を超えた普遍性を持ち得る、というのがある。リアルな歌ほど壁を突破するということ。reGret…
そもそも2枚組アルバムとして構想され、結果的には来春に『〜Ⅱ』がリリース予定となった連作。そのため全貌はまだ見えておらず、『Remember Me』以降のシングル収録曲やAC/DCのカバーまでを押さえた本作は、極め…
人が歌詞にしないこと、テーマにしないことを音楽にして、聴き手を驚かせ、バズを巻き起こすトリックスター。オーダーに応じて音楽を作れる、高性能職人クリエイター。赤裸々な心情を叙情的な言葉と美しいメロディ…
世間的な認知の広がりと比例するように音楽的なクリエイティビティが自由になっていく今のマカえん。無敵ではないだろうか。新曲は、その名も“トマソン”。作曲は高野賢也(B・Cho)、作詞ははっとり(Vo・G)と…
PEOPLE 1のItoをフィーチャーした“リトルダンサー”を含む3曲入りEP。既に公開されている“リトルダンサー”のMVは歌詞も連動したドラマ仕立ての謎解き形式になっており、聴き手をより深くその作品世界へ没入させ…
ボーカル、ギター、ベース、ドラムに、エレクトーンとサンプラーマシンを加えた6人編成のバンド。ポップ、ロック、ファンク、ソウル、ヒップホップと、ジャンルを特定するのは困難だが、もし彼らの音楽性を一言で…
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