BUMP OF CHICKENのツアー「be there」は“窓の中から”によって尊さを増していた

BUMP OF CHICKENのツアー「be there」は“窓の中から”によって尊さを増していた
お客さんの声がそこにある。
多くのライブにおいて言えることだが、BUMP OF CHICKENのライブにおいてそれが格別に大きなことである理由については、このツアー「be there」が始まった時に書いた。

BUMP OF CHICKENのアリーナツアー「be there」の始まりの躍動感について
この新鮮だけど懐かしくもある眩しい躍動感はなんだろうと思いながら観ていた。 簡単に言うならたくさんのお客さんの声が今はそこにあるということなのだが、それだけでは説明できない、明らかにステージから鳴っている4人の音や藤原基央の歌声の中に特別な躍動感があった。 その答はライブが終わった瞬間わか…
BUMP OF CHICKENのアリーナツアー「be there」の始まりの躍動感について

そのツアーの終着点であるさいたまスーパーアリーナ。
お客さんの声がそこにあることの意味は、さらにとてつもなく大きくなっていた。
その理由は、このツアーのライブを重ねる過程で無数にあったはずだが、ひとつわかりやすい理由を挙げるなら“窓の中から”が途中からセットリストに加わったことは大きい。
3月31日に放送された「BUMP OF CHICKEN 18祭(フェス)」のテーマソングで、1000人の18歳世代の歌声(最終的にはブラス、パーカッションも加わった)とコラボレーションするために書き下ろされたこの曲。
BUMP OF CHICKENが音楽面でコラボレーションと言えることをしたのは“ray”での初音ミクとこの”窓の中から“しかない。
もちろんレコーディングやライブにおいて番組を共にした18歳世代とのコラボレーションが行われているわけではないが、番組の放送を終えてこの6分半を超える大曲は、私たちが声や声以外の存在を伝えるあらゆる方法でBUMP OF CHICKENの曲の一部となり、次にまた出会えることに願いをかけられる曲へと広がったように思える。
もともと「be there」というツアーが持っていたテーマと、”窓の中から“という曲が世に放たれたこと、そしてお客さんの声がそこにあるという事実の揺るぎなさが融合して、BUMP OF CHICKENの音楽が全身の細胞に沁みわたる喜びを改めてかみしめることができた。(古河晋)
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