クリスマスが


世間的にはどうやらもうその気分、のようである。
となると、あの定番のクリスマス・ソングが
大手を振って世の中に流れまくる・・・。
ちょっと気が重い。

クリスマス・ソングは明るいものか、
ちょっと悲しいものか、そのふたつだ。
けれど、このカースティ・マッコールと
シェーン・マクゴワンがデュエットしてイギリスで大ヒットした
Fairytale of New York(1987年)は、
そういう明るさとも悲しさとも違う、
もっとやるせない物語が描かれていた。
あの曲を聴くと、ちょうどザ・スミスのJeaneを聴いたときと
同じような感情が沸き起こってきて、
なんともやり場のない思いにとらわれる。

このアルバムは、1989年のKite。
ギターにジョニー・マーが参加していて、
プロデュースは当時結婚していたスティーヴ・リリーホワイト。
リリースされたころは、毎日3回は聴いていたような
記憶がある。

カースティはその後も何枚かの優れたアルバムを遺したのだけど、
2000年、休暇中のメキシコでスキューバ・ダイビングを
していたところ、通りがかったモーターボートの
スクリューに接触し、事故死してしまう。

享年41才。
ずっと年上の大人の女性だというイメージだったけど、
自分は彼女の年齢を越えたのか。