まさに過剰なエネルギーと予算が投入された「戦略家」と「不吉な予感」のアニメMV。アイアン・メイデンが自分たちのアルバム・コンセプトの品質管理を大切にしているか良く分かる。


今や、ポップ・ミュージックはサブスクが主要な流通経路になったことにより、音楽だけでなくよりトータルなイメージ・パッケージを売るビジネスになってきている。それは昔からという言い方もできるが、この10年でイメージの次元が変わってきた。
結果、アイアン・メイデンを初めとするヘビーメタルの戦略は、ある意味21世紀的なものになってきたのかも知れない。
僕は余りアイアン・メイデンの良い聞き手ではないが、彼らのイメージと物語に対する執念が、この時代と合致してキャリア史上最高の全米3位を掴んだのは素晴らしいと思う。



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