歌われたのはライブの中頃だった。全ての曲が大掛かりな演出のもと歌われるのだが、この曲だけピアノの弾き語りで、他の曲とは全く違う形で歌われた。ある意味コンサートの核だった。父親からの虐待をテーマにした重いバラードだ。この曲を見事な歌唱力と表現力で彼女は歌ってみせた。圧倒的な説得力と存在感だった。正直、自分としてはちゃんと評価していたつもりだったけど、甘く見ていたと反省させられた瞬間だった。
金のかかった大エンターテイメントだが、基本は血まみれの生け贄としての彼女を見せる非常にシリアスなショーだと思う。凄かった。