UKツアーはCrossfaithと

スキンドレッド『ヴォリューム』
発売中
ALBUM
前身のダブ・ウォー時代から、レゲエ、パンク、メタルの折衷サウンドを極め、近年の作品ではダンス・ミュージック的なアプローチも加わったラウドなミクスチャー・サウンドを鳴らす英国発、スキンドレッド。トレンドの潮目が変わりやすいラウド・シーンで、ダブ・ウォーから数えれば20年以上バンドの軸がブレず、なおかつサウンドはアップデートされ時代感と寄り添ってもいる。今作はそのさじ加減が絶妙で、最新ミクスチャー・ロックの王道たる風格だ。ここ数作で新たなスキンドレッド・サウンドの起爆剤的な存在となったDJ、ダン・スタージェスが今作から、正式にメンバー・クレジットされた。飛び道具的にサウンドをかき回す役割から、バンド・アンサンブルの中できっちり仕事をする立ち位置となった感覚で、今作は「バンド感」が強調されているように感じる。ラガから、うねるビート、直線的なロックンロールのビートまで乗りこなす、ベンジー・ウェッブのリズミカルで力強いヴォーカルが、広がりのある曲調をグッと引き締めているのも、アルバムの一体感に繋がっている。ゴリゴリに重厚な作品なんだけれど、キャッチーさも抜群というウマさ。(吉羽さおり)