そんな彼らが、70年代RCAに残した傑作群のレガシー・エディション・リリースが始まる。まずは、オリジナル・アナログ盤も2枚組だった、この名盤。1枚目はスタジオ制作、2枚目はまさにその「解禁」直後にNYでぶちかましたライヴ録音だった。それをCD1枚に収め、ファンにはたまらないレア・トラックを満載したもう1枚を組みあわせる。どう考えても理想的リイシューだ。
当時の流行だったホーン・セクションを導入しつつ、それほど暑苦しくはない。ブルース/カントリーっぽかった前作に比べ、よりソウルフル/リズム&ブルース。わりとラフなサウンドは、90年代ローファイ、今っぽくいえばポスト・パンクの、大先輩のようにさえ聴こえる。(伊藤英嗣)