約1年のインターヴァルでリリースされた通算4作め。昨年今ごろ出た前作が約15年ぶりのオリジナル・アルバムだったことや、中心人物アレックスの年齢(たぶん、ぼく同様アラフィフか、40代)を考えると、ここで示された勢いとクオリティーに舌をまく。全然枯れてない。レイド・バックな姿勢の対極。脱帽だ。
90年代のメイン・ソングライターはギタリストだったが、やはりこのバンドの肝は、アレックスのヴォーカル。前作において素晴らしい強度で披露されていた彼自身のソングライターとしての実力は、後半に温存されている。それがピークに達するラスト2曲で、痛感した。このアルバムは、まさに雨上がりの虹そのものだと。まじで胸をうつ。(伊藤英嗣)