抜群のセンスと、瑞々しい情熱

雨のパレード『Reason of Black Color』
発売中
日本のロックは洋楽、とりわけ英米のロックやポップを常に意識して発展してきた。洋楽のサウンドスタイルの並行輸入で終わってしまってはおもしろくないし、独自性がない。といって英米の動向を無視したガラパゴスでは発展性がない。

雨のパレードはそうした微妙なバランスの上を常に歩いているバンドだ。3作目となる本作は、より洋楽寄り、つまり、最近のエレクトロニックR&Bやヒップホップ、エレクトロニカ、アンビエント~ドローンといった最新の英米の動きからの影響をより強く感じさせる内容になっており、スキルの向上によって、そうした影響をより洗練された形で消化している。だが一方で泣きのギターソロをフィーチャーしたバラードや歌謡性の強い歌ものといったクラシカルな邦楽ロックの王道も違和感なく同居させ、大衆性と先鋭性を実に巧みにバランスしている。何をやらせても野暮ったくならずセンスがいい。執筆時は完パケ前音源での試聴で、こういう音楽ではとても大事な音響面まで言及できないのだが、そこの評価を抜きにしても彼らの最高傑作であるのは間違いない。(小野島大)