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前作フルアルバムから約1年ぶりのリリースとなるミニアルバムで、アユニ・D作詞作曲の7曲を収録。2024年も精力的に全国をツアーで回っていたPEDROだが、田渕ひさ子、ゆーまおとのトリオでのライブ演奏を念頭に置いたと思われる、ストレートなバンドサウンドでアレンジ面を統一。また、今作で特筆すべきは、これまで以上に自身の内面、というよりさらに深く、その魂にまで向き合ったような真に迫るリリックだ。《クソみたいな世界を/親みたいに抱きたい》(“アンチ生活”)。《大人になんてなりたくないよ/たまにふとそう思うんだ/でも今は怖くない 大丈夫よ/なんだかそう思える》(“明日天気になあれ”)。《知らない君を知りたがっているんだ/生きとし生けるものを愛せ》(“愛せ”)。こうした強い言葉と、彼女がそこに至った理由とが、漏れなく各曲に刻まれている。BiSHでもPEDROでも、アユニ・Dという原石の成長の物語にこそ胸を震わせてきたファンも多いと思うが、ひとつの完成、ひとつの答えに、本作はリーチしている。(長瀬昇)(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年2月号より)
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