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本誌先月号のインタビューでも語られているように、かつての彼らは飽くなき上昇志向を隠そうとせず、フェーズごとにアプローチの手段だけでなくパブリックイメージすら刷新する勢いで、ドラスティックな変貌を自らに強いながら走り続けていた。それがコロナ禍で世に出た前作『SUCK MY WORLD』と、そこからの4年以上の歳月を経て大きく変わったのだということを知らしめる全13曲が揃っている。レゲエやデジタル要素を取り込んだとびきりキャッチーな高速ダンスロック“DIKIDANDAN”を筆頭に、ヘビーでダークかつダンサブルなサウンド、リリックに滲み出る不敵な意志や毒気の数々は、これぞオーラルという説得力と完成度。突き抜けた煌めきと爽やかさ、アンセムたるスケール感が並び立つ“SODA”など新境地の提示も忘れず、かつ「オーラルはここだ」とどっしり構え、旗印としてリスナーや同胞、後進を導こうとする気概に満ちている。ゆえに、ラストの“See you again”で高らかに歌われる《また会おうぜ》がひたすら眩い。(風間大洋)(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年3月号より)
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