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昨年は『いきものがかり meets』といった12アーティストとのコラボレーションアルバムをリリースするなど、新たなケミストリーを生み出しているいきものがかり。前作のオリジナルアルバム『◯』とは対照的なタイトルの今作『あそび』は随所にユーモアがちりばめられていて、真っ白なキャンバスにバラエティ豊かな楽曲や様々なコラボアーティストによって一色ずつ絵の具が塗り足され、ひとつの絵になっていく様子を見ているようなワクワクする作品。今作の収録曲には《雨上がり》《雲》《晴れ》《星》など空に関する言葉が多く出てくるが、落ち込んだ時も悲しくて涙溢れる時も、空を見上げると大事なことに気づけるかもしれないというメッセージのように受け取れる。“晴々！”の歌詞《つらくとも 春はまた／おとずれるから》にもあるように、「雲のように時は過ぎていくから、今は焦らず流れに身を任せてみよう」といった心ごと抱きしめてくれる優しさがいきものがかりの曲にはあって、その優しさに今日も私は救われている。（伊五澤紗花）（『ROCKIN'ON JAPAN』2025年6月号より）
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