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5月末からスタートするZeppツアーのタイトルを掲げた楽曲。《デュア・リズムそう何もかもが二つに割れてゆく》とある通り、「DUA」というのはデュアル=ふたつという意味だろう。荘厳なイントロから、谷絹茉優の畳み掛ける歌声や高らかなハイトーンを活かした攻撃的な曲調でグイグイ迫ってくる。さらに《与えられるは褒美か罰か山羊のみぞ知る》と、バンド名の意味に掛かる「山羊」というワードも聴こえてくるなど、Chevonそのものの歌にも感じられるのだ。Zeppツアーは軒並みソールドアウトしており、ここぞというタイミングで、自分たちを突き動かす原動力や、ひねくれた洒落っ気あるキャラクター、そしてファンへのメッセージを、ギュッと詰め込んだ楽曲を発表したのだろう。《「「喝采と罵倒を天秤にかけろ!!」」》という、表舞台に立つ者の究極の選択も、堂々と歌い上げる今のChevonは本当に強い。ただでさえ規格外のエネルギーを放つライブで今作をパフォーマンスしたら、どうなってしまうのか。恐ろしいほど楽しみ。(高橋美穂)(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年7月号より)
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