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反骨精神や問題提起が常にあるムツムロアキラの歌詞及び本人のキャラクターと、ギターロックの快感原則を本能的につかんでいるバンドサウンドにまず惹かれるので、意識するのをあと回しにしてしまいがちなのだが、そもそもまず何よりも、曲そのものがいいのよね。メロディメーカーとして、優れているのよね。コード進行も展開もとっくにあらゆるパターンが出尽くしている中で、それでも聴くとハッとするようなメロディを生み出すことができるバンドなのよね。だから2024年10月の段階で日本武道館を満員にできるところまで来たんだし、「そこが天井」じゃなくて「ここからまだ全然行けそう」だと感じさせるのよね。ということを改めて教えてくれる最新デジタルシングル。直球のラブソングだが、その中に《永遠って言葉はちょっと／破滅の匂いがしてるけど》なんてラインがあるのもいい。この歌詞なら“ロマンチック”って曲名にしそうなのに、他の部分をピックアップして“ピース”にしたのもいい。（兵庫慎司）（『ROCKIN'ON JAPAN』2025年10月号より）
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