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収録曲2曲から、ソングライターそれぞれの特性とバンドの結束が覗く。佐々木想(Vo・G)作詞作曲の表題曲“ミス・ユー”は、主人公が様々な葛藤を抱えながらも、自らの思考で前へ進む強さを培い、固い決意のもと飛び立つ様子をドラマチックに描く。塞ぎ込むようなシリアスなムード漂うアレンジから、シームレスに青空を想起させるメロディとサウンドデザインに移り変わる様子は、駆け出す瞬間の高揚感そのものだ。一方、ふくながまさき(B)作詞作曲のカップリング“夕空”は、ぬくもりに溢れるミドルナンバー。主人公の心情を風景描写と重ねた歌詞も奥行きがあり、情緒深い。両楽曲に共通するのは、悲しみや切なさを丁寧に織り込んでいることと、過去の思い出や大切な人への感謝の念だ。感傷に包まれるのはその事象や人物が自分にとって大きな財産であることの証明であり、それらは乗り越えた先で優しさへと転化する。これまでの人生があるからこそ我々は未来に光を見出せるのだと、晴れやかに呼び掛ける。(沖さやこ)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2026年3月号より)
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