ポスト・ロック的アプローチは消え失せ、普遍的ポップ・ソングへと先祖返りしたのが前作『ケミカル・コーズ』だったとしたら、本作は普遍的なポップ・ソングであることを前提とした上で、再びポスト・ロック的アプローチ――すなわち解体と再構築を試してみた作品と言えるかもしれない。極端にベーシックな作品だった『ケミカル・コーズ』を素材として、再び芽生えた遊び心とユーモア。久々にステレオラブらしい作品だなぁ、と感じる一方で、15年前の「らしさ」とは明らかに異なる。つまり宣言を覆して作った甲斐があった作品ということだ。(粉川しの)
何事も無かったかのような前進
ステレオラブ『ノット・ミュージック』
2010年11月17日発売
2010年11月17日発売
ALBUM
ポスト・ロック的アプローチは消え失せ、普遍的ポップ・ソングへと先祖返りしたのが前作『ケミカル・コーズ』だったとしたら、本作は普遍的なポップ・ソングであることを前提とした上で、再びポスト・ロック的アプローチ――すなわち解体と再構築を試してみた作品と言えるかもしれない。極端にベーシックな作品だった『ケミカル・コーズ』を素材として、再び芽生えた遊び心とユーモア。久々にステレオラブらしい作品だなぁ、と感じる一方で、15年前の「らしさ」とは明らかに異なる。つまり宣言を覆して作った甲斐があった作品ということだ。(粉川しの)