素顔のロックンローラー

Scars Borough『which one?』
2011年08月10日発売
ALBUM
この2ndアルバムは、今まで彼らの魅力に気付いていなかった人も巻き込むに違いない。男女混成バンドながら、性別なんて関係ない!とリアルに思わせる迫力のロックンロールを鳴らしてきた彼ら。しかし今作は、一人一人のキャラクターやスキルといった引き出しが、思いっきり開放されたような……つまり、女らしいところも、男らしいところも、照れずに反映されているのである。特にはっきりわかるのはKyokoのボーカル。力強さは相変わらずながら、時に艶やかに、時に可愛らしく、楽曲に豊かな表情を与えているのだ。フランス語が取り入れられている歌詞も多いのだが、彼女のボーカルにぴったり。《クレープ・スュゼット ショコラ シュー・ア・ラ・クレーム》と、甘いものを連呼していく“Chocolat”なんて、フレンチポップスよりも日曜の午後に似合いそうなくらい、スタイリッシュな仕上がりだ。やっぱり、しっかりしたキャリアがあって、改めて結束したバンドは違うと実感。女性ボーカルが好きな人、インディロックが好きな人、いや、全てのキラキラした音楽が好きな人に聴いて欲しい。(高橋美穂)