カナダ出身、双子の姉妹に男子１人というユニークなトリオ編成が魅力のカーレッジ・マイ・ラヴ。12年に『フォー・ナウ』で日本デビューして、カナダ大使館主催のイヴェント「CANADIAN BLAST」で来日も果たしていた彼らだが、その後ベーシストが代わって双子の髪型も変わっていて、随分印象が違って驚いた。メロディックなポップ・パンクと女子ヴォーカルの相性の良さは鉄板でありつつ、そこにヘヴィなエッジを効かせ、クールにギターを弾きながら歌うメルセデスとドラムに情熱をぶつけるフェニックス、サウンド面でもルックス面でも姉妹をがっつり支えるブランドンの組み合わせは他にはないこのバンドの個性だ。

日本では2作目となる『ビカミング』は、カナダでは昨年リリースされた同タイトルのEPに楽曲を追加したもので、若い頃特有の「数年の間にあらゆることが起きて一気に成長しました」という感覚がどの曲からも力強く伝わってきて聴き応えがある。ヴォーカルの艶にしてもサウンドのキレにしても、パラモアを思い出さずにはいられない瞬間が多々あって、これからのさらなる成長を楽しみにさせるバンドだ。（網田有紀子）