monobright @ 日比谷野外大音楽堂

10月12日の大阪なんばハッチに続いて行われた『brightest hope 2009』ツアー東京公演は、monobright初の日比谷野音ワンマン! 単独ライブとしてはキャリア最大キャパに挑む4人の勇姿を見届けるべく、野音には大勢のブライト・メイニアが駆けつけた。

すでに夕闇に包まれた午後5時半(日暮れ、早っ!)。ツアー・タイトルを刻んだバック・ドロップのもとに現れた4人は、大喝采を浴びて“20th Century Lover's Orchestra”から一気呵成にキックオフ! 「盛り上がってこうぜ日比谷~っ!」と叫ぶ桃野、ハンド・マイクで「ヒーローヤング」に雪崩れ込み、腕を突き上げ、足を振り上げ、スポンテイニアスに踊りまわる。いや、“踊る”つーか、オーディエンスから浴びせられる視姦の快感に悶えている、と言った方が実情に近いかもしれない。そんな破天荒なアクションでステージを練り歩き、会場の熱をねっとりと、しかし確実に高めていく。3曲目には、早くも“未完成ライオット”投下! 疾走感あふれるシャープなバンド・サウンドで、野音ワンマンは1stブロックから盛大な盛り上がりとなった。

「おはよ~ございます、monobrightです! この度、日比谷野外音◯×◎■……噛んだぁ~!」と桃野、いきなりMCでつまずいて笑いを誘う。「たった2ヵ所でツアー・ファイナルかよ! って視線を感じるけど(笑)、僕ら燃えてるんで、最後まで楽しんでって下さい!」。そして「最高のライブをします!!」宣言も飛び出し、2ndブロックは“STEREO FREAKS”、“魔法のライター”と再びハイ・テンションで疾走。“boy”では、スティックを持った桃野がドラム・パットを巧みに操って、滝谷とスリリングなリズム・バトルを展開。ギター・松下がメイン・ボーカルを取るなど、ワンマンならではのスペシャルな見せ場を演出した。

3rdブロックでは全員がステージ前にポジショニングし、“music wonder”、“物語”、“涙色フラストレーション”をアコースティック・セットで披露。“物語”の途中、執拗に曲を引き延ばすという自慰行為(?)に走った桃野に、客席から「早く歌え!」とのツッコミが! (「うっせぇよ!」と血相変えて切り返す桃野・笑)。そう、そんな気さくなコミュニケーションが生まれる、アット・ホームな雰囲気がそこにあったのだ。一転、後半戦ではステージ・バックのモニターにカラフルな映像が投影され、ニュー・シングル“JOYJOYエクスペリエンス”が野音を狂騒的なロック・サイケデリアへ! 客席は文字通り総立ちとなって極彩色のJOYに悶え痺れた。「一緒に踊ろうぜ日比谷~っ!!」(桃野)と砂煙りを巻き上げるような勢いで“WARP”→“アナタMAGIC”と駆け抜け本編はフィニッシュ。アンコールでは、日比谷っちゅうことで“SGS”を「HBY」にアレンジしてコール&レスポンス!(ちなみに大阪では「OSK」だったそう)。さらにWアンコールでは、11月11日リリースのブランニュー・ソング“孤独の太陽”(三浦春馬主演ドラマ「サムライ・ハイスクール」の主題歌に抜擢!)をいち早く披露。炎がメラメラ揺れる映像をバックに届けられたそれは、これまでになくずっしりとヘヴィで、「(歌うのが)ちょっと恥ずかしい」(桃野)と語るほど切実な、monobrightの新境地と言えるミドル・チューンだ。精いっぱいに歌い切り、「ありがとうございました! 愛してるよ日比谷~っ!!」(桃野)とステージを去る4人に、野音中がアプラウズに沸き立ったのだった。

渋谷クラブクアトロ→赤坂BLITZ→渋谷AX→そして今夜の野音と、快調にキャリアとキャパシティ・アップを果たしてきたmonobright。まだまだ全然イケちゃいそうな予感大です!(奥村明裕)