で、そのベースメントの回の次は12月1日にトッド・テリーをゲストに迎えて行われ、そのまた次である今回、このパーティーのメイン・キャラクターがDJとしてご登場、ということになったわけです。
ピーター・フック。しかも地元マンチェスターの後輩、ベズを従えて来日。ベズ、言うまでもありませんが、DJするわけではなく、ピーター・フックがやっている時に、出たりひっこんだりしつつうろうろ踊ったりマイクでフロアをあおったりする職務でした。マイク持ってる分、ハッピー・マンデーズやブラック・グレープの時よりも忙しい、と言えますが、出ずっぱりじゃないこととマラカス持ってない点において、やっぱりバンドの時の方が忙しい、という解釈もできます。
なお、ピーター・フックの持ち時間は、メイン・フロアで3:00からラストまで、つまり5:00過ぎまででした。これ、ちょっとめずらしい。普通こういうパーティーって、メイン・アクトは普通、1:00とかそれくらいの一番いい時間から回すものなので。ちなみに、ベースメントの時は、0時スタートで2:30くらいまででした。
なのでこの日、それまでのメイン・フロアは、スタートの22:00から0:00までがGROOVE PATROL、0:00から1:30までがDJ KYOKO(XPRESS2の“LAZY”とかかけてました。よかった! 新しいミックスCD出たばかりなので、買おうと思います)、1:30から3:00までがこのパーティーのレジデントDJ、sugiurumn(よかったけど、この人のDJやトラックがすばらしいのは前から知ってるので特筆しません。ちゃんとDJ聴いたの久々だったけど、全体にハード&アッパーで気持ちよかった、というくらいでしょうか)。というわけで、待ちくたびれたのか、sugiurumnの途中で、ベズ、乱入してました。
なお、ピーター・フックのプレイは、基本四つ打ちのハウス中心で、ロックも混ぜていく感じでした。CDを使っておられました。以下、かけた曲の一部です。
・ニュー・オーダー“Krafty”。アジカンゴッチが日本語詞を書いたあの曲の英語ヴァージョン
・BLUR“SONG2”
・ゴリラズ“DARE”
・ニュー・オーダー“BLUE MONDAY”にマドンナ“HUNG UP”のヴォーカルをのっける
・ジョイ・ディヴィジョン“LOVE WILL TEAR AS APART”
・アンダーワールド“BORN SLIPPY”
・ユーリズミックス“SWEET DREAMS”
・ザ・クラッシュ“LONDON CALLING”
・ラモーンズ“Blitzkreig Bop”
・また“BLUE MONDAY”
・ケミカル・ブラザーズ“OUT OF CONTROL”。ボビー・ギレスピーが歌ってるあれです
というわけで、ベタっちゃあベタだし、いかにもバンドマンがDJやる時の感じの選曲だけど(自分の曲、多いし。2回かけてる曲まであるし。しかもそれが“BLUE MONDAY”だし)、ただ、ならばアガらないのかというとそんなことはないわけで、というか逆なわけで、というか、みなさんきっとまさにそれこそを期待してここに来ているわけで、もちろん自分だってそうなわけで、なので、とにかくもう、めちゃめちゃアガったしめちゃめちゃ楽しかった2時間強でした。
あと、今回のパーティーは、メイン以外にDJブースは3つ。2ndフロアはNORIや瀧見憲司やMAX ESSAがプレイ。3rdフロアはYODAさんやDJ YOGURTがプレイしておられました。ちょこちょこ移動しつつ、楽しませていただきました。
あともうひとつのフロアはVIPルームで、中でDJやってるんだけど、入口にセキュリティがいて関係者しか入れない状態。だったんだけど、3:00を回ってメインがピーター・フックの時間になったら、いつの間にかセキュリティがいなくなっていた。入ってみた。入れた。ブライアン・バートン・ルイスのプレイ中でした。ピーター・フック&ベズご一行がそこにいた時間は一般客立入禁止にしてたのかな。
なお、この日、会場内でも告知されていたし、事前のDOMMUNEでもアナウンスされていましたが、この『FAC51 HACIENDA』、本国のハシエンダの30周年記念企画として、なんとフェスをやるそうです。ゴールデンウィークの頭の4月28日(土)と29日(日)、湘南の大磯ロングビーチ特設屋内&屋外会場にて。トイレに貼ってあったフライヤーによると、ピーター・フック、XPRESS 2、ザ・シャーラタンズ(!)、sugiurumn、YODA、などなどの出演が決まっているようです。楽しそう、これ。詳しくは公式サイトまで。こちらです。http://www.fac51thehacienda.jp/ (兵庫慎司)