今、ドラマ・映画で話題となっている『HiGH&LOW』の世界観を音楽で体感できるアルバム『HiGH&LOW ORIGINAL BEST ALBUM』が今月15日にリリースされました。
RO69では、同アルバム全曲解説をDISC-1とDISC-2に分けて掲載します。
まず本日はDISC-1からです!
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『HiGH&LOW ORIGINAL BEST ALBUM』DISC-1
01. 三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE / MUGEN ROAD
「ムゲン」のテーマであるこの楽曲は、まさにハーレー100台がベイブリッジを封鎖しながら激走する無敵のスケール感と重量感を持つエナジーの塊が体の底から湧き上がってくる超キラーチューン。すべてがストロングスタイル。でも、ふと飛び込んでくる《強いだけじゃ そうなれない/弱さを知り本物になる》といった人間臭いフレーズ。『HiGH&LOW』を音楽で物語るアルバムの幕開けにこれほど相応しい曲はない。
02. DOBERMAN INFINITY / Do or Die
「山王連合会」のテーマ。ヒップホップ・ミクスチャーのグルーヴがバトル・アクションシーンの爽快感とガッチリと組み、ドーベルならではの男らしいリリックが山王のメンバーの熱い絆とひとつになった、アルバム中、最もアガる曲のひとつ。
03. DOBERMAN INFINITY / JUMP AROUND ∞
「鬼邪高校」のテーマ。ハードコア・ヒップホップのノリがまさに、荒廃したエネルギーを放つ落書きだらけの鬼邪高にズッパマリだが、この曲だけは『HiGH&LOW』のための書き下ろしではなく、ドーベルがハウス・オブ・ペインの“JUMP AROUND”をカバーした既発曲。この曲の存在が、逆に鬼邪高のノリを視聴者に焼き印のように刻み付けた。
04. PKCZ_ feat. EXILE SHOKICHI / WHITEOUT
「White Rascals」のテーマ。白いビッグスクーターで街を疾走する様とも、クラブ「heaven」でダンサーたちが踊る様とも、ROCKYがドクロの杖を腐った男に激しく振り下ろす様とも絶妙にハマり、「狂宴」を加速させるダンスチューン。
05. GENERATIONS from EXILE TRIBE / RUN THIS TOWN
「RUDE BOYS」のテーマ。チームの持つ、暴力に塗れながらも純粋さを失わない少年性、そして圧倒的な身体能力が描く飛翔感が、GENERATIONSの音楽の瑞々しさと見事にドッキング。どこか切なさを孕んだ疾走サウンドが病みつきになる。
06. E-girls / STRAWBERRY サディスティック
「苺美瑠狂」のテーマ。M-5のシリアスさから一転、とにかく楽しくて気が利いていて尖った可愛いダンスポップチューン。不器用で一途で強がりで、眉間にシワ寄せながらも、本当は石原さとみのような、女らしい可愛さに憧れる苺美瑠狂の魅力が満開で、もう最高ッス!
07. DJ DARUMA from PKCZ_ / VOICE OF RED feat. GS
「達磨一家」のテーマ。ヒップホップのビートと和太鼓のビートをDJ DARUMAが見事に融合させ、怒りも哀しみも本能的暴力衝動もぶち込んだ、血の赤さを感じさせるミクスチャー・サウンドを発明したのがこの曲。特に後半、加速するブレイクビーツと和太鼓の乱れ打ちが一糸乱れぬリズムアンサンブルを見せるパートは、野蛮なのに鮮烈で美しい。
08. EXILE THE SECOND / One Time One Life
「九龍グループ・家村会」のテーマ。裏切りと失敗は許さない裏社会の世界のリアルな重厚感を見事に表現したのはEXILE THE SECOND。物語における役割としては悪役(ヒール)だが、特に家村龍美の剥き身の日本刀のように鋭い存在感に男ならどうしても惹かれてしまう。その男の魂を揺さぶる理由が凝縮された一曲だ。
09. PKCZ_ feat. AFROJACK, CRAZYBOY, ANARCHY, SWAY, MIGHTY CROWN (MASTA SIMON & SAMI-T) / MIGHTY WARRIORS
「MIGHTY WARRIORS」のテーマ。AFROJACK、MIGHTY CROWN、ANARCHY、CRAZY BOYことELLY、ドーベルのSWAYという超豪華なコラボレーションで作られた、まさに音楽と共に生きるチームであるMIGHTYに相応しい一曲。『HiGH&LOW』のプロジェクトが持つカルチャーの黒船感が、ありとあらゆる音/声/言葉から噴き出しまくっている。
10.今市隆二 / FOREVER YOUNG AT HEART
DISC-1のラストを歌うのは、今市隆二。少年のときの無邪気な夢や交わし合った約束は、大人になるにつれて風化していくように思えることもあるかもしれないが、本当は永遠に消えることはない——コブラ、ヤマト、ノボルを見ていると、そう信じたくなる。その温かな絆が今市の繊細なボーカリゼーションで表現されている。《大好きだった映画の一場面 少年は最期に仲間に/「いつまでも輝きを忘れるなStay gold!」 そう言い残した》というフレーズは映画『アウトサイダー』から。
(古河晋)
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DISC-2の全曲解説は、明日掲載します。
HiGH&LOW Special Trailer ♯15 「ORIGINAL BEST ALBUM 全曲ダイジェスト
なお、2016年6月18日(土)発売の『CUT 2016年7月号』巻頭特集は「登坂広臣のすべて、『HiGH&LOW』のすべて」です。劇中で雨宮広斗を演じる登坂広臣、スモーキーを演じる窪田正孝のロングインタビューに加え、劇場版『HiGH&LOW』について16Pにわたって徹底検証しています。もちろん、RO69で紹介している『HiGH&LOW ORIGINAL BEST ALBUM』全曲解説も掲載します。是非ご期待ください!
CUT 2016年7月号
http://ro69.jp/product/magazine/detail/144413