リンゴ・スター、3年ぶりの来日ツアー! トッド・ラングレン、スティーヴ・ルカサーら豪華布陣の東京公演を速報レポート

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リンゴ・スターが、3年ぶり4度目の来日ツアーを開催している。リンゴ・スター&ヒズ・オール・スター・バンドとして、スティーヴ・ルカサー(G・Vo)、トッド・ラングレン(G・Vo)、グレッグ・ローリー(Key・Vo)、リチャード・ペイジ(B・Vo)、グレッグ・ビソネット(Dr)、ウォーレン・ハム(Sax・Perc)を迎えてのツアーとなっている。

RO69では、昨日10月30日(日)に開催されたNHKホール公演のオリジナル・レポート記事をお届けします。

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【リンゴ・スター&ヒズ・オール・スター・バンド @ NHKホール】

1989年にオール・スター・バンドを結成して以来、4度目の来日を果たしたリンゴ・スター。トッド・ラングレン、スティーヴ・ルカサーといった超一流のアーティストを盟友として活かした、あまりにもシンプルでいて、しかし、極上の内容を届ける素晴らしいパフォーマンスを披露してくれた。

演奏はほぼ時間通りに開演し、まずはメンバーが登場し、歓声が上がる中、カール・パーキンスのカバーでザ・ビートルズのレパートリーにもなっていた“Matchbox”のイントロを始めるとリンゴ・スターが舞台袖から駆け足で登場し、ステージ中央でヴォーカルを取り始めると大歓声で迎えられ、ショーの開始となった。そのままリンゴは71年のイギリスでは初のソロ・シングルとなった“It Don’t Come Easy”を披露し、さらにビートルズ時代のリンゴのナンバー“What Goes On”を軽快に歌い上げ、序盤を盛り上げていく。

続いてはメンバー・タイムとなり、トッド・ラングレンが“I Saw the Light”を披露すると、回り持ちでその次はグレッグ・ローリーがサンタナ時代の“Evil Ways”、続いてスティーヴ・ルカサーがトトの“Rosanna”、そしてさらにリチャード・ペイジがミスター・ミスターの“Kyrie”とそれぞれの持ち歌を披露し、リンゴはグレッグ・ビソネットとドラムに専念するという展開。

トッド・ラングレンがMCで説明したように、今現在のメンバーの顔触れとなったのは2012年のツアーからで現在5年目という最長ラインナップとなっているのだが、たとえば前回のツアーから楽曲の異同もあるし、観ていてまったくマンネリ感が感じられないのが特に印象的で、このライブの最も楽しいところでもあった。それにバンドのレパートリーがリンゴのソロ・ナンバーとビートルズ・ナンバーからトッドの曲、さらにサンタナ、トト、ミスター・ミスターへと変遷していくのであまりにもドラスティックな展開にある意味、マンネリになりようがないのだ。さらにリンゴを始め、全員が超一流ミュージシャンであるため、演奏にはまったく隙がないのに、音の懐は深く、間合いはよく取れているという全員のキャリアとスキルをよく反映した素晴らしいものになっていた。

基本的にこのレパートリーのサイクルを最後まで何度か巡っていくものになっていたが、楽曲の特徴としてサンタナ・ナンバーがどうしてもインストゥルメンタルに重きを置いたものになるので、これがライブのめりはりにもなって音とリズムに浸っているだけでも楽しかったし、メンバー自身もやっていてとても楽しいのだろうと思う。おそらく、このラインナップが数々のオール・スター・バンドの顔触れの中でも最も息の長いものになっているのもそのせいだろうし、実際問題としてリンゴが現在のメンバーで新作制作も続けているとこれまで明らかにしているのも頷ける。

終盤は“Photograph”、“Act Naturally”、そして“With a Little Help from My Friends”で大団円となったが、最後には演奏を引っ張ってジョン・レノンの“Give Peace a Chance”に雪崩れ込んで会場も巻き込んだ大合唱となった。ややもすると、傑出したアーティストが集った寄せ集めツアーとも思われがちなオール・スター・バンドだが、あまりにも見事な内容にこれはむしろ才能とキャリアのシェアリングなのだと1989年からリンゴが提示してきたこのツアーのヴィジョンをようやく理解したように思った。(高見展)

〈SETLIST〉
01. Matchbox(Carl Perkins cover)
02. It Don't Come Easy(Ringo Starr song)
03. What Goes On(The Beatles cover)
04. I Saw the Light(Todd Rundgren cover)
05. Evil Ways(Willie Bobo cover)
06. Rosanna(Toto cover)
07. Kyrie(Mr. Mister cover)
08. Bang the Drum All Day(Todd Rundgren cover)
09. Boys(The Shirelles cover)
10. Don't Pass Me By(The Beatles cover)
11. Yellow Submarine(The Beatles cover)
12. Black Magic Woman/Gypsy Queen(Santana cover)
13. You're Sixteen(Johnny Burnette cover)
14. Back Off Boogaloo(Ringo Starr song)
15. You Are Mine(Richard Page cover)
16. Africa(Toto cover)
17. Oye como va(Tito Puente cover)
18. I Wanna Be Your Man(The Beatles cover)
19. Love Is the Answer(Utopia cover)
20. Broken Wings(Mr. Mister cover)
21. Hold the Line(Toto cover)
22. Photograph(Ringo Starr song)
23. Act Naturally(Buck Owens cover)
24. With a Little Help From My Friends(The Beatles cover)
25. Give Peace a Chance(Plastic Ono Band cover)

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なお、リンゴ・スター&ヒズ・オール・スター・バンドはこの後も東京で公演を行う。

公演の詳細は以下の通り。

●ライブ情報
リンゴ・スター&ヒズ・オール・スター・バンド ジャパン・ツアー 2016
【東京】
10月31日(月)・11月1日(火)・2日(水) Bunkamura オーチャードホール

更なる公演の詳細は以下のサイトで御確認ください。
http://www.udo.jp/Artists/RingoStarr/index.html