【JAPAN最新号】ファンとともに築き上げた「ヒゲダン」はこんなにも強くて熱かった! 25万人が熱狂した初のスタジアムツアー完全レポート

「みんなの存在が、このバンドのかたちを変えました。みんながスタジアムに立てるようなバンドに、Official髭男dismを育ててくれました。君たちは、これから先の僕たちの音楽の目的地です。これから始まる人生の中で、すごく悲しい出来事があったり、自分の人生の意味ってなんだって考える時がもし来たとして、その時にぜひ覚えておいてほしい。みんなが生きて暮らしているということが、このバンドにとってとても大切な光で、このバンドを生かす力になってます。これは絶対。綺麗事なんかじゃない。あなたの人生がヒゲダンを強くしてくれているということを、どうか忘れないでほしいし、忘れちゃっても何度でも思い出せるように、これからもいい音楽といいライブを作っていこう、そう思っています。それが、Official髭男dismが死ぬまで追いかけ続ける夢です」

ライブの最終盤、スタジアムを埋め尽くした7万人のオーディエンスを前に、藤原聡(Vo・Pf)はゆっくり、丁寧に、自らの思いを言葉にした。彼自身「2曲分くらい」と言ったほどに時間をかけて。

インディーズデビューから10年、いや、それ以前から、彼らがどんな思いでバンドを続けてきたのか、彼らにとってファンとは、オーディエンスとはどんな存在なのか。その言葉はとても誠実で、そしてヒゲダンというバンドのあり方を的確に指し示しているように思えた。そんな話に続いて歌われた“Chessboard”にはこんな一節がある。《空中からじゃ見落とすような小さな1マス そこであなたに会えたんだ》。誰よりも音楽を届けるべき相手に向き合い、そこに向かって音楽を作り続けてきたバンドだからこそ、彼らはこれだけ多くの人と出会い、愛されることができた。ヒゲダン初のスタジアムツアー、ファイナルの日産スタジアム。そこに広がっていたのは、時間をかけて築き上げたファンとの絆と、それによって生み出された「みんなのヒゲダン」そのものだった。(以下、本誌記事に続く)

文=小川智宏 撮影=小杉歩、TAKAHIRO TAKINAMI、溝口元海(be stupid)
(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年8月号より抜粋)


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