【JAPAN最新号】ブランデー戦記のロックが描く、僕らの無力な日々──新曲“赤いワインに涙が・・・”の乾いた悲しみは何なのか?

自分には何もできないとか、何も向いてないとか、そういうモードは常にある。曲作りはそういうところからスタートする

ブランデー戦記のアーティスト写真がどんどん更新されていくのが面白い。こんなにしょっちゅう更新するロックバンドはこれまで見たことがない。たぶん、蓮月(G・Vo)の中ではSNSに自分の新しい写真をポストするのに近い感覚なんだと思う。

そして、彼女たちの楽曲もまた同様に、どんどん新しいモードをまとって現れる。ガレージ、パンク、歌謡曲、ポップ……。
でも実は、どの曲にも同じ感覚とエモーションが込められている。それは悲しみと無力感だ。表面的な気分やモードは移り変わっても、心の中や世界の背後に横たわり続ける悲しみや無力感──それがブランデー戦記の音楽を包み込んでいる。
どんなに服を着替えても、どんなモードを身にまとっても、それは変わらない。変わらないからこそ、いろんな見せ方でその変わらない悲しみと無力感を描き続ける。それがブランデー戦記だ。感情を発散するためのロックではなく、普遍を描こうとするアートロックの手法だ。

1stアルバム『BRANDY SENKI』をリリースしてから初となる新曲“赤いワインに涙が・・・”について蓮月に語ってもらった。

インタビュー=山崎洋一郎 撮影=宮原絵燈
(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年10月号より抜粋)


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