会場のスピーカーからマイ・ケミカル・ロマンス“ウェルカム・トゥ・ザ・ブラック・パレード”が響き渡る。大歓声が渦巻く中、ステージに現れた4人のメンバー。スポットライトに照らし出された小笹大輔(G)が鋭いリフを弾き出した。Official髭男dismのファンクラブ限定Zeppツアー「FOUR-RE:ISM」、2025年12月23日、Zepp DiverCity(TOKYO)公演。ヒゲダンにとって2025年のライブ納めとなった一夜の火蓋を切って落としたのは“ホワイトノイズ”だった。フロアから沸き起こる声が、ライブハウスらしいカオティックなムードを生み出す中、唸りを上げるグルーヴが熱波のように会場中に広がった……。
これまでヒゲダンは、2024年7月、そして2025年4月と、ライブハウスでのワンマンライブ「UNOFFICIAL」を開催してきた。アリーナやスタジアムでの巨大なライブをやる一方で行われる小規模なライブは、藤原聡(Vo・Pf)の休養明け初ライブだったり、初のスタジアム公演に向けての言わば「ウォームアップ」もしくは前夜祭的な位置づけだったり、それぞれに重要な役割を担ってきた。
そして今回はZeppツアーである。Zepp規模のツアーを彼らが行うのは、実にコロナ禍前の2019年以来。このときはライブハウスツアーの中に、バンドとして初めての日本武道館公演が挟まれるという、Official髭男dismが次のステップに進んでいくことを示すものだった。あれから6年、しかも今回はいつもバンドを支えているサポートメンバーの参加はなし。最初から最後まで藤原、小笹、楢﨑誠(B・Sax)、松浦匡希(Dr)の4人だけで演奏するのである。(以下、本誌記事に続く)
文=小川智宏 撮影=TAKAHIRO TAKINAMI
(『ROCKIN'ON JAPAN』2026年3月号より抜粋)
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