男性から女性へと性転換することを先月明らかにしたアゲインスト・ミー!のトム・ゲーブルことローラ=ジェイン・グレイスは、思春期にはマドンナと自分を重ね合わせていたと語っている。
MTVとの取材で思春期や成長期に影響を受けた強い女性像について語ったローラは次のように説明している。
「若いうちには必ずしも自分ではわかってなかったりするんだけど、わたしは完全にマドンナに自分を重ねてたのね。それと映画の『ローズマリーの赤ちゃん』に出演していたミア・ファーローのボーイッシュなショートカットを観た時もまた特別な瞬間で、『これが自分だ、自分はこうなりたいんだ、こんな女性になるんだ』って思ったわけ」
ローラはまた自分が女性だと自覚するまでの思考の道筋を次のように語っている。
「歳を重ねるごとにこの問題からはもう逃げられないということがわかってくるものなのね。若いうちにはきっぱりと諦められるように決断することもあったりするものなんだけど。『男性として生きていくことを決意しよう。明日から自分は男性なんだ。これで終わりだ。ベッドの下に隠してた女性物の服もすべてゴミ袋に入れてゴミに出してそれでおしまいにしよう。この先一生、きっぱりこの性癖とは縁を切ることにしよう』ってね」
「でも、その後わかってくるのね。今わたしは31だけど、こういう問題は逃げたところで逃げられる問題じゃないんだって。それがわかってくると、ほかの人たちの経験談とかもすごく気になってきて、『わたしもそうだ、わたしが経験してるのがまさにそれだ』って思えるようになってくるのね」
また、ローラは妻のヘザーがこの困難な時期をずっと支えてくれたことを感謝していて、2歳になる娘に対しても周囲の人々が寛容であってほしいと願っていることを語った。
「娘についてはどんな形でもネガティヴなことにだけはならないように願ってるんだ。だって、子供同士って、とても残酷になることもあるからね」
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