9月4日に新作『ヘジテイション・マークス』をリリースするナイン・インチ・ネイルズだが、トレント・レズナーはコロムビア・レコードへの移籍や最近のリリース環境への所感を語っている。
もともとトレントは2008年にナイン・インチ・ネイルズ用のレーベルを設立したり、09年発表の前作『ザ・スリップ』を当初は無料ダウンロード配信するなど、ネット環境の現状に応じた試みをさまざまな形で行ってきているが、今度の新作でコロムビアという名門レーベルに所属することになったことを踏まえて、次のように『ザ・スピン』誌とのインタヴューで触れている。
「ナイン・インチ・ネイルズはいまだかつてなく大きくなっているように感じるんだ……それはコロムビア・レコードにいるからなんだろうか? 滅多にないようなことだからだろうか? わからないけど、でも、大きくなったと感じているのは、たとえば、バンド・メンバー全員で新しいファッション・スタイルを考案したとか、そういう意味合いでの大きさではないんだ。もっと有機的に大きさを感じるわけで、それにプラハのちょっと先端を行っているレコード店にちゃんとアナログ盤が納品されているかなと、こっちで心配しなくちゃならないようなことがなくなって、よかったと思えるんだ。こういうことを言うと、出資応募サイトのキックスターターでアマンダ・パーマーのように革命を起こすんだ的な機運に水を差すようなことになるのはわかってるよ。アマンダのやってることはアマンダにはいいことだと俺も思う。でも、ジギー・スターダストがお金を恵んでもらうために頭を下げて回るというのは、俺にはあまり居心地のよくない光景なんだ。無料ダウンロードで音源を提供したり、買い手に値段を決めさせるのが悪いと言っているんじゃないよ。ただ、俺の個人的な感情としては俺の作品の値打ちは10セント(約9円)程度のものじゃないんだ。あるいは1ドル(約98円)でもないよ。自分ではできるところまでいい作品に仕上げたわけで、それが10ドル(約980円)なんだよ。それが嫌なら一昨日来いよって話なんだ」