ブルース・スプリングスティーン、地元ニュージャージーのチャリティライヴに急遽出演

ブルース・スプリングスティーン『ハイ・ホープス』1月29日発売

ブルース・スプリングスティーンはニュージャージー州アズベリーパークで毎年開催されているパーキンソン病支援ライヴ「ライト・オブ・デイ」に出演し、観客を沸かせたという。

このチャリティ・イベントでは、基本的にニュージャージーやニューヨークを中心に活動しているアーティストが出演することで知られているが、ブルースが今年は出演することが明らかになると突如250ドルまで(約2万6千円)までチケットが高騰したと『ローリング・ストーン』誌が伝えている。また、この日の出演順もブルースの出演が決まると、ブルースがかつてライト・オブ・デイで一緒にジャム・セッションを行ったジョー・グルセッキーが2番目からヘッドライナーへと突然入れ替わることになったという。

元々のヘッドライナーはグー・グー・ドールズのジョン・レズニックで、急遽トリ前の出演となり、その後、ヘッドライナーのステージ転換の間にはアラームのマイク・ピーターズがソロでアコースティック演奏を3曲披露したが、ファンの「ブルース・コール」が終始止まらなかったという。

その後、まずはジョー・グルセッキー・アンド・ザ・ハウスロッカーズが単独で登場し、新作『Somewhere East of Eden』から"John the Revelator"、"Somewhere East of Eden"を披露。これに続いて大歓声に包まれながらいよいよブルースが登場すると、まずは“Adam Raised a Cain”を演奏したが、ジョー・グルセッキー・アンド・ザ・ハウスロッカーズはよりガレージ・バンドっぽいEストリート・バンドのような演奏をしていたという。また、クラレンス・クレモンズの後任としてEストリート・バンドでサックスをジェイク・クレモンズと分担して担当しているエド・マニオンが、この日はブルースの楽曲のサックスを吹いた。

なお、この日ブルースは1時間半ほどのセットをジョーと披露したが、その間、『闇に吠える街』からは“Adam Raised a Cain”のほか、“Darkness On The Edge of Town”、“The Promised Land”、また同時期に書かれた“Save My Love”、“Because The Night”も披露されたという。

セットではジョーの楽曲も披露され、"I’m not Sleeping"、"Talking with the King"、そしてブルースがプロデュースした"Never Be Enough Time"も演奏され、レア・ナンバーとしてはブルースが1978年にサウスサイド・ジョニーに譲った曲で、滅多にライヴでも演奏されることのない“Hearts of Stone”が披露され、そのほかにも新作『ハイ・ホープス』から“Frankie Fell In Love”も演奏されたという。ブルースとジョーによるセットは“Atlantic City”の壮絶なヴァージョンで締め括られ、その後イヴェントのテーマ曲でもあり、ブルースが書いて映画『愛の栄光の日々』に使われた曲として有名な“Light of Day”を出演者全員で演奏した。さらにブルースはその後も、アコースティックで“Thunder Road”を披露したが、ほとんど全編が観客によるシンガロングになったそうで、ここまでで深夜1時20分になっていたという。

なお、“Light of Day”は『愛と栄光の日々』でマイケル・J・フォックスとジョーン・ジェットによる劇中バンド、ザ・バーバスターズの楽曲として使われていて、実際にもマイケルとジョーンによってレコーディングされたが、ブルースは00年頃までライヴでよくこの曲を取り上げていた。