


3曲目““MISSION 481””、曲を半分終えた間奏の部分で本日1人目のゲスト、the telephonesのノブが登場。奇声ともラップともつかぬパフォーマンスをあの独自のダンス(?)と共に披露。そして突然バンドが演奏を止めたと思ったら、ノブ、かめはめ波を繰り出し、続くレニー・クラヴィッツ“自由への疾走”に乗せて、さらに踊りまくる。コラボというか、乱入というか、ノブにしかできないパフォーマンス。曲の最後には上半身裸になって、楽器を一切弾いてもないのに圧倒的な存在感を残して(今回ステージにキーボードはセットされていなかった)、去っていった。

「あらためましてBIGMAMAです。今日しかやんないこと、今日しかできないこと、たくさん用意してきました。ウォーミングアップとは言わせません」という金井のMCから披露されたのは名曲“Paper-craft”。そこに“I Don't Need a Time Machine”、“Neverland”と畳み掛けていく。そして2人目のゲストとして登場したのは、the HIATUS、FULLSCRATCHで活躍するmasasucks! 豪快なギター・サウンドが持ち味の彼らだが、ハチャトゥリアンの“剣の舞”をフィーチャーした“ツルギが無い”に、見事にロックなヴァイブを上乗せしていく。あれだけの音圧で、あれだけ繊細なフレーズを弾けてしまうところがギタリストとしての非凡さを象徴している。笑顔で「BIGMAMA!」と叫んで彼はステージを降りていった。

UNISON SQUARE GARDENの斎藤宏介がステージを降りた後、入れ替わるようにストリングスのカルテットが登場。「ここからは9人編成でお送りします」という金井の言葉があったが、最後のサプライズは、彼らも初めてだという弦楽四重奏との競演。ドヴォルザークの“新世界より”をフィーチャーした“荒狂曲“シンセカイ””と、パッヘルベルの“カノン”をフィーチャーした“計算高いシンデレラ”を演奏したのだけど、これらの曲の真価がようやく見えたとでもいうべき荘厳な世界が大きな輪郭をもって立ち上がる。the telephonesやUNISON SQUARE GARDENといった同年代のバンドとの絆と、彼らが追い続けてきたクラシックという悠久の美の、両方の真骨頂を見せてくれたようなステージだった。(古川琢也)

◆ BIGMAMA
ゲスト・アーティスト:斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN) / ノブ(the telephones) / masasucks(the HIATUS/FULLSCRATCH)
ゲスト・アーティスト:斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN) / ノブ(the telephones) / masasucks(the HIATUS/FULLSCRATCH)
1 the cookie crumbles
2 走れエロス
3 “MISSION 481” w/ノブ(the telephones)
4 Paper-craft
5 I Don't Need a Time Machine
6 Neverland
7 ツルギが無い w/masasucks(the HIATUS/FULLSCRATCH)
8 新曲
9 ダイヤモンドリング
10 かくれんぼ w/斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)
11 荒狂曲“シンセカイ”
12 計算高いシンデレラ