nano.RIPEの渋谷Quattroワンマン!


ツアーファイナルにして、初の渋谷クアトロでのワンマン。
まさに完全燃焼のライヴだった。

この日のライヴをもって、ドラムのShinnが脱退することがすでにアナウンスされていたわけだが、ライヴ中、そんな湿っぽい空気は微塵もなし。4人の全力の演奏が、1曲ごとにぐんぐん会場の熱気をあげていく。

ヴォーカルきみコが、真っ赤に染めたショートヘアを振り乱しながらギターをかき鳴らし、歌詞に込めた想いをひとつひとつ真摯に伝えようとする姿がとても印象的だった。

途中のMCで、「今日はアンコールなし、本編のみ」宣言を放つと、畳み掛けるようにどんどんとキラーチューンを繰り出す。今日のライヴに一切の悔いも残さない覚悟だ。

が、本編が終わると、会場からはアンコールを求める声が。ひとりステージに戻ったきみコ、「ロックバンドとしてかっこ悪くない?」と少し照れながら、それでも嬉しそうに問いかけると、予定外のアンコールが実現。全てを出し切る渾身の演奏に心が震えた。

バンドが放つ陽性のエネルギーに、周囲の人を次々と巻き込んでいくnano.RIPE。
ここから始まるであろうバンドの第二章に期待したい。(秦)
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