スターバックスがSpotifyと提携で、バリスタと顧客が店の選曲を決める。デジタルストリーミング通信その1


スターバックスが、Spotifyと提携することを発表した。
http://variety.com/2015/digital/news/starbucks-teams-up-with-spotify-for-in-store-music-loyalty-program-1201499956/

スタバは、1999年に開始したCDの店内販売を今年の3月末に終了。現在はデジタルの販売だけしているが、カフェ文化と音楽はきっても切り離せない。Spotifyと提携し、店舗の選曲をバリスタと顧客が決めることになった。

つまり、近所のバリスタの趣味が悪いとアンラッキー。

新しい提携により、まず店舗に流れる音楽はSpotifyから流れるものになる。スタバの店員15万人が、SpotifyのPremium会員(月9.99ドル払うサービス)となりその人達が、店で流す曲のプレイリストを決めるのだそう。またSpotifyの中にはスタバのプレイリストができ、さらに、Spotifyに加入している人が、スタバに行くとポイントが溜まるのだそう。その詳細は未発表。

スタバの顧客で、My Starbucks Rewardsメンバーになっている人は、アプリの中にSpotifyの機能も追加され、そこから曲のリクエストができるということ。

ちなみに、スタバにほとんど行かないから知らなかったんだけど、このRewards システムは、業界でも最も成功している会員システムらしく、12個の”Stars”を集めると、コーヒーが1杯無料になる。成功の秘密は、会員カードじゃなくて、アプリにしたことらしい。現時点で、1000万人以上の会員がいるそう。

つまり、今回の提携は、アメリカ国内に7000店舗、1000万人以上の会員がいるスタバと、世界で6000万人のユーザーがいるSpotifyが提携した、音楽のデジタルストリーミングにおいては、数字的には最も巨大といえる動きかもしれない。

スタバは、2007年に設立した新レコード・レーベルにポール・マッカートニーが移籍したことも話題となったが、これまでにも、スタバのみのコンピなどを発売したりしてきた。

プレスリリースでも、「音楽はスターバックスにとって欠かせない役割を担ってきた。今回Spotifyとの提携により世界中の人達が音楽と出会う新たな方法を提供していけると思う」と発表している。

サービスはアメリカで、秋に開始。その後イギリスなどでも始まるらしい。
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