今回も「聖なる館」に「ノー・クォーター」のインスト・バージョンが収められている。しかもキーボードがオーバーダブされていて、それが歌メロを弾いているので、完全に歌のないツェッペリン状態になっている。
ロッキング・オン最新号のジミー・ペイジ・インタビューを読んでいただけると分かるように、僕は「ツェッペリンってインスト・バンドですよね?」と乱暴な発言をしている。活字化はできなかったが、その時ジミー・ペイジは「マアね」という表情をした。これは印象論なので、何とも言えないが、通訳をしたロッキング・オン副編の内田も同じ印象を持ったようだ。
これまでコンパニオン・ディスクに収められたインスト・バージョンをまとめて聞くと、ツェッペリンというバンドの器楽的要素は、非常に特殊であることが分かる。簡単に言ってしまうと、ヴォーカルを抜いたインスト・バージョンがこれほど曲としての説得力を持ってしまうバンドはないということだ。
今夜のワールド・ロック・ナウでインスト・バージョン「ノー・クォーター」を紹介します。