ザ・ヴァインズ
『ウィキッド・ネイチャー』
3年ぶり。なんと2枚組。そしてサイコー!
いつものヴァインズです。だからいい。ヴァインズのアルバムはこれまで全作いいんだから。
ヴァインズのことをけなす人ってほとんど会ったことないでしょ?
なんだかんだ全部いいアルバムしか作ってないからですよ。
イメージでは危なっかしくて異端で波瀾万丈のバンドなのに(笑)、アルバムの確かさは天下一品。
そういう意味ではほんとに希少価値のバンド。現役なのにレジェンドみたい。
いつものヴァインズ、とは言いながら、やはり今回は2枚組というのがミソ。
DISC1はがっちり目のロック・サウンドで録られていて、曲もそれ系が多い。
ニルヴァーナをロケンロールさせることでニルヴァーナとはまた別種の狂気を宿らせるのがヴァインズの得意技だが、それ系の曲が炸裂してるのがこっち。
レコーディング期間12日(笑)。
で、それをエンジニアがミックスしてる間に別のスタジオでレコーデイングしたのがDISC2。
レコーディング期間5日(笑)。
こっちはちょっとノスタルジックな音色で、メロディアスでソフトな曲やサイケ・ポップな曲が多め。
つまり、ヴァインズのいいとこ取り、しかも2枚組。ということ。
ね?いいに決まってるでしょ?
ヴァインズの音楽の絶対的な魅力を分析して言語化するのは難しい。
大仰に位置づけられることもないし、ロック史の中で神格化されることもない。
でも、クレイグがロックンロールのとびきりのチャームポイントのようなものを生まれながらにして持っている奴だということはみんな知っている。
計17日間でレコーディングされた今回の2枚組は、それを存分に証明してくれている。
買って持っていて絶対ソンはないアルバムNo.1。