バンド演奏が交響楽的に鳴る、というのがKing Gnuのすげえとこで、
それはメンバーが専門の教育を受けたテク者だからだとも言えるが、いやそんな事よりメンタルだろうと見てて思った。
でかいヴィジョンを脳内にイメージしてそれを強い意志をもって鳴らせば、
たった四人のバンドがオーケストラのようなスケールのサウンドになるのだ。
この四人はそういう精神でバンドをやっている。
そこに往年の歌謡曲並みの大仰なサビをてらいなくぶち込むとき、
平成ではあり得なかったパンチ感の大ヒット曲すら生まれてしまう。
そんなKing Gnuのバンドとしての桁違いのポテンシャルを見せつけるライブだった。(山崎洋一郎)