メンバーの眼光や仕草から醸し出されるオーラが途轍もない。今の俺たちを見ろ！と全身で叫ぶようなパフォーマンスの連続だ。感動なんて言葉では片付けられない、得体の知れない人間力と生命力を感じざるを得ない。アメリカで初録音を試みた7thアルバム『35xxxv』に伴う全国アリーナツアー最終日のさいたまスーパーアリーナ公演（7月12日）を収めたライヴ映像。全て観終え、現在進行形でここからさらにまた進化を遂げているのかと夢想するだけで身震いする。その歌声、演奏、楽曲に魅了されるのは当然として、見果てぬ夢やロマンに向い、もっとできる、まだ成長できる、とバンドの可能性を一直線に追い求める姿勢がステージから溢れている。ここ数年は海外ツアーも精力的に回っているが、そこで得たものも大きいのだろう。「根拠のある自信」を持って真っ向からぶつかり、それを返す観客とのエネルギー交換も過去最高だ。なお、ディスク2はツアードキュメンタリーで、各地で対バンしたゲストバンドから「世界一かっこいいバンド」と激賞されていた。その理由がここに詰まっている。（荒金良介）