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世界を視野に入れたアーティストを取材する中で、幾度となく向き合ってきた「日本らしさ」。日本語を使うことなのか、はたまた楽曲構成なのか。何度も頭を悩ませてきた疑問に『TYOISM Vol.1』は、ひとつの答えをくれた。様々な国の文化を掛け合わせ生まれたカオティックなクールさこそ、東京のアイデンティティであり、日本らしさの一端なのだと。SKY-HI、Novel Core、Aile The Shota、edhiii boi、REIKOから放たれる五者五様のメロディラインやワードチョイス、そして歌唱。ソロの時点で多彩なバックグラウンドを香らせる才能が5つも掛け合わされた作品は、一言で言うと鮮烈。この多種多様な文脈が絡み合い生み出されたオリジナリティこそ、まさにトウキョウを映し出しているようなのだ。それでいて各楽曲もアルバムも破綻していないのは、お互いにリスペクトがあるからなのだろう。本気で個性をぶつけ合って、本気で敬意を払って、本気で音の上で遊ぶ。BMSGが掲げる「TYOISM」を、ここから感じてほしい。(坂井彩花)(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年2月号より)
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