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表題曲はTVアニメ『薬屋のひとりごと』の第2期第2クールエンディングテーマとして書き下ろされたミドルバラード。タイトに引き締まったビートと壮麗な上モノとのマッチング、また数度盛り込まれた派手な転調により、曲が終わるまでドラマティックな盛り上がりを描き続ける強力な楽曲だ。リリック面ではかつての《ふたりごと》が《ひとりごと》となってしまった今の視点から失った愛を想う感傷的な言葉が綴られる。メンバー3人の演奏も、アレンジも、全力で「泣き」に振り切った表現をすることができるのがOmoinotakeの強みだろう。もう1曲の“在りか”も、ミディアムテンポで美しいピアノに合わせ壮大ながらどこかノスタルジックなメロディが歌い上げられる、Omoinotakeマナーが遺憾なく発揮された楽曲。福島智朗の手によるリリックに100%以上の感情を乗せ、必殺のファルセットを含め細やかに変化するボーカリゼーションを披露する作曲者:藤井怜央、というこのソングライティングチームの相性の良さを改めて痛感する。(長瀬昇)(『ROCKIN'ON JAPAN』2025年6月号より)
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