モリッシー「記念碑的」新作の発売元、「モリッシーと契約できたことは夢のよう」


11月17日にリリースされるモリッシーの3年ぶりの新作『Low in High School』はモリッシー自身のレーベル「Etienne Records」で制作され、BMGを通してのリリースとなるが、BGM側が本作からのモリッシーとの契約について語っている。

「The Guardian」によると、BMGの副社長であるコーダ・マーシャル氏は「モリッシーと肩を並べられるようなアーティストは今では滅多にいません。彼の才能はすば抜けたものなのです。不思議で、博識で、機知に富んで、品があって、なによりも果敢です」とモリッシーを賞賛し、以下のように続けた。

「モリッシーの歌詞とユーモア、そしてそのメロディーは、すでに様々な世代のリスナーたちに影響を与えてきました。今回の記念碑的なアルバムの音楽そのものがその才能を物語ってくれることになるとは思いますが、BMGにとってモリッシーと契約できたことは夢のような出来事なのです」

さらに、BMGは新作を次のように紹介している。

「政治的な意見とメロディーとを融合させていくモリッシーの才能は、今回の『Low in High School』でいまだかつてないほどに明らかになっており、絶え間なく変化していく現代の世情を捉えるものになっています」


なお、モリッシーがハーヴェスト・レコードからリリースした前作『ワールド・ピース・イズ・ノン・オブ・ユア・ビジネス~世界平和など貴様の知ったことじゃない』の売り上げは好評で、イギリスではアルバム・チャート2位につけたにも関わらず、リリースから3週間後にハーヴェスト・レコードとの契約を打ち切られている。

その後「NME」に対し、近年では音楽作品が「厳しく統制されていて、政治的なメッセージを持ったアーティストが世に広く聴かれないように周到に検閲されている」と語っていた。今回の「Etienne Records」の設立は、この経験を踏まえたもののようだ。