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ハム「ははは! なんだい、君のそのぷっくらしたおなかは。でぶっちょもいいところだね、恥かしくないのかい?」

いか「(笑)いやいやいや。困ったな、あなた。何も知らないんだね。これはね、足。足ですよ、自分の。足をね、いれちゃったの、おなかに」

ハム「え、マジで?」

いか「そう。ぼくを食えばいかを丸ごと食べたことになるわけ。いままで完全に二極化されていたおなかより上半身とゲソ、その不毛な対立構造をぼくは解決してしまったわけ。ね?」

ハム「なるほどね。じゃあ、太って見えても仕方ないよね。むしろコンパクトにまとまってる、すごく機能的な存在、それがいかの鉄砲焼きくんなんだね」

いか「そうそう。しょうが醤油でおめしあがれ」

ハム「うん、しょうがにはからだを温める効果があるからね」

いか「ところで、ハム焼きさん。夏のフェスでは大絶賛されたらしいけど、実際、どうだい? 冬フェスの食のラインアップは?」

ハム「ギクッ!」

いか「ははは! お見とおしだよ、ぼくは。あんた、びびってる」

ハム「………」

いか「あんこう鍋、かにの姿焼きなど登場で、みなと屋の食文化は海産物優勢になっている。そんな食の勢力分布図をあなたが不安に思わないわけがない」

ハム「……なにを言ってるんだい? 試しにぼくをかんでごらんよ」

いか「ング(かむ)」

ハム「(ニンマリと笑う)」

いか「なんなんだ、この液体は? あ! もしや、これが、このうまみがあの黄金の肉汁なのか!」

ハム「そうさ、それがぼくの人気の秘密だよ。重厚な歯ごたえ、その後に続くとろけるようなジューシーな味わい。剛と柔のナイス・バランス。これがぼくらハム焼きを夏フェスのメインアクトに押し上げた最大の原動力だよ」

いか「……OK。確かにあなたの底力は認めるよ。すごいよ、その汁、実際ね。うん。すごい。でも、海産物だって負けないぞ?  冬から参戦したあんこうの魔力について、これからホームページで情報がアップされるはずだ」

ハム「ずるい! ロッキング・オンのスタッフを巻き込むのか?」

いか「ははは! 参加者のみなさん、美味しい海産物で年を越してください! 待ってます!」 (ハム×いか)