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いきなり登場と同時にモニターに飛び乗って「準備はいいですか!?」という叫びから始まったスネオヘアー。“headphone music”、“ワルツ”と王道のポップ・ナンバーがグルーヴにのって会場いっぱいに溢れ出す。MCでは、フェス出演について、「これからは他のバンドのいいところをどんどん吸収して自分のものにしていかなきゃいけないんだぜ! そういう時代がやってきてるんだぜ!」と言いながら、♪冬が寒くて本当によかった~、とか、♪スモーキー、といったもの真似をまじえ、おろしたてのギターがリッチー・ブラックモア・スタイルだとか、「サンキュー、サンキュー・ミスター・ローレンス」(映画『戦場のメリークリスマス』の最後の北野武のセリフ)とかいった小ネタを飛ばしまくる。日比谷野外音楽堂やツアーなど、ライヴを積み重ねた今年の総決算なのか? しかし一旦歌が始まると“ストライク”“スプリット”という直球ナンバーでバンドの吸引力を否というほど見せつけるからやはり一筋縄ではいかない。最後に「20歳の時を回想しながら書きました」と語りながら披露された “やさしいうた” (1月24日シングル発売)。せつなさとみずみずしさが溶け合った普遍的なポップスを静かに熱唱し、美しい余韻を残しながらステージを去っていった。(井上貴子)